【相談事例】
相続した物件が共有名義なせいで話がまとまらない

相続が発生した際、とりあえず「法定相続分で平等に」と共有名義にするケースは多いですが、実はこれが大きなトラブルの入り口となります。一つの物件を複数人で持つことは、いわば「全員の同意がないと動かせない鎖」に繋がれた状態だからです。

  • 「全員一致」という高いハードル

不動産を売却したり、大規模な修繕をしたりするには、共有者全員の同意が必要です。一人でも反対する人がいれば、たとえ他の全員が賛成していても、何も決めることができません。

  • 将来に対する温度差

「すぐに現金化したい人」と「思い出があるから残したい人」、「将来値上がりするまで待ちたい人」など、相続人ごとに事情や考え方は異なります。この価値観のズレが、親族間の感情的な対立に発展してしまいます。

  • 責任と負担の押し付け合い

固定資産税や維持管理費の支払い、雑草の清掃など、目に見える負担を「誰が主導して行うか」で揉め、不公平感が蓄積していきます。

このように、共有名義は「解決の先送り」でしかなく、時間が経つほど事態は複雑化していくのが実情です。


「とりあえず共有」のまま放置することは、親族の絆を壊すだけでなく、資産としての価値を凍結させてしまう大きなリスクがあります。

  • 「二次相続」による共有者のネズミ算式増加

共有者の一人が亡くなると、その権利はその子供たち(孫世代)に分割されます。当初は兄弟3人だった共有者が、10年後には面識のない従兄弟を含めた10人以上になることも珍しくありません。こうなると、連絡を取ることすら不可能になります。

  • 認知症による「完全なデッドロック」

共有者のうち一人でも認知症などで判断能力を失うと、その方の意思確認ができないため、物件の売却や契約行為が法的に一切できなくなります。成年後見制度を利用しない限り、家は「塩漬け」状態になります。

  • 共有持分の「差し押さえ」リスク

共有者の一人が借金をしたり税金を滞納したりした場合、その人の「持分」だけが差し押さえられ、競売にかけられる恐れがあります。ある日突然、見知らぬ第三者(債権回収業者など)が共有者に加わるという悪夢が起こり得ます。

  • 「共有物分割請求」という法的紛争

しびれを切らした共有者の一人が、裁判所に対して「共有状態の解消」を申し立てることがあります。裁判になれば、物件を競売にかけて現金を分けるよう命じられることもあり、親族間の関係は修復不能になります。


共有名義のしがらみを解くためには、感情論ではなく、法律と経済合理性に基づいた「第三者の介入」が不可欠です。

  • 「共有持分」の買い取り・集約

一人が他の共有者の持分を買い取る、あるいは逆に自分の持分を誰かに買い取ってもらい、名義を一人に集約します。これにより、意思決定がスムーズになります。

  • 「換価分割(売却して分配)」の合意形成

不動産を丸ごと売却し、諸経費を差し引いた現金を、持分割合に応じてきっちり分ける方法です。最も公平で、後腐れがない解決策として多く選ばれています。

  • 「自分の持分だけ」の先行売却

どうしても他の共有者と話し合いがつかない場合、自分の持分(権利)だけを専門の業者に売却し、共有関係から一人だけ離脱するという最終手段もあります。


  • ご相談のきっかけ

W様は、亡くなったお父様の実家を兄・妹と3人の共有名義で相続されました。W様は「管理が大変だから売りたい」と考えましたが、兄は「将来戻るかもしれない」と言い、妹は「どっちでもいい」と非協力的。3年経っても一歩も進まない状態でした。

  • 直面した問題

実家の屋根に傷みが見つかり、数十万円の修繕が必要になりました。その費用負担を巡って兄弟間で激しい口論になり、ついに互いに連絡を取り合わない絶縁状態になってしまいました。

  • 当社の解決策

当社が中立な立場として、3名それぞれに個別にコンサルティングを実施。「このまま10年持ち続けた場合の維持費」と「今売却した場合の受取額」をデータで提示しました。感情論を抜きにした数字の説得により、最終的に「全員で一括売却し、現金を分ける」ことで合意が得られました。

  • 結果

物件は無事に売却され、税金や修繕の不安から全員が解放されました。W様からは「第三者が間に入ってくれたおかげで、兄弟の縁が完全に切れる前に解決できた」と安堵の声をいただきました。


私たちは、共有者全員が納得できる「公平な出口」をコーディネートします。

  • 共有者間への「個別ヒアリング」と調整

直接話し合うと感情的になりがちな共有者様の間に入り、私たちが一人ひとりの本音や事情を丁寧に聞き取ります。

  • 透明性の高い「収益・費用シミュレーション」

「持ち続けるリスク」と「売却のメリット」を数字で可視化します。客観的な資料があることで、納得感のある合意形成が可能になります。

  • 複雑な「持分移転」の法務・税務サポート

共有持分を整理する際にかかる税金や登記の手続きについて、専門の司法書士・税理士と連携して、最適なスキームを提示します。

  • 共有持分の「直接買取」にも対応

どうしても他の共有者と話がまとまらず、ご自身の権利だけでも手放したいという切実なご相談にも、秘密厳守で対応いたします。


他の共有者に内緒で相談してもいいですか?

はい、もちろんです。まずは現状を整理するためのご相談として、秘密厳守で承ります。その後、どのように他の共有者様へアプローチするか、作戦を一緒に考えましょう。

共有者の一人が行方不明(または海外在住)ですが対応できますか?

はい。戸籍調査や不在者財産管理人の選任手続きなど、法的な解決ルートを専門家と共に提示し、売却へ向けたサポートを行います。

自分の持分割合が少ないのですが、それでも意見は通りますか?

持分が少なくても「共有者の一人」であることに変わりありません。むしろ、少数の持分を持っている方が反対していると物件全体を動かせないため、あなたの意見には大きな意味があります。

W様と同じお悩みをお持ちの方へ

共有名義の問題は、時間が経てば経つほど「絡まった糸」のように複雑になります。今ならまだ、糸をほどくことができます。親族間の関係が悪化しきる前に、一度プロの視点を入れてみませんか?

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